【京都の路地から、能登の復興へ。】宮大工・宮坂さんが英語で届ける、土地と人に宿るアモーレ

日本の事業、地域、文化に込めた想いを世界に届けたい。AMORE JAPANは、日々奮闘する挑戦者の声を国内外に発信しています。そのため本記事は英語版もあわせて掲載しています。▶ 英語版はこちら
今回ご紹介するのは、京都で宮大工・木工の仕事に携わり、現在は能登の震災復興支援にも関わる宮坂さん。
海外の人ともっと深くつながりたいと思った一人の職人が、英語を通して、自分の仕事・地域・文化に込めた想いを、相手に届く言葉へ変えていったストーリーです。
海外の人に、自分の仕事や地域の魅力を伝えたい。けれど、いざ話そうとすると、言葉が足りない。
観光地の名前は言える。買い物や簡単な会話もできる。けれど、自分がなぜその場所を好きなのか。なぜその仕事を続けているのか。なぜ、この道を歩いてほしいと思うのか。
そこまで伝えようとしたとき、英語は単なる会話の道具ではなくなり、自分の中にある想いを、相手に届く形にするための武器になります。
「なんとなく話せる」から、「もっと深く伝えたい」へ

宮坂さんは、もともと海外が好きでした。
東京にいた頃は音楽を続けながら仕事をし、2年に一度ほどのペースで海外へ足を運んでいたといいます。
アメリカへ買い付けに行くこともあり、買い物や簡単なやりとりであれば、英語でなんとか対応できていました。
けれど、海外の友人が増えていくなかで、少しずつ感じるようになったことがありました。
なんとなくは話せる。でも、もっと深い話がしたい。
音楽や趣味の話なら、単語をつなげて会話はできるけれど、自分が本当に感じていること、相手と共有したいこと、日本の文化や自分の仕事に込めた想いを伝えようとすると、言葉が足りない。
そう感じるようになったそうです。
ーー英会話をちゃんと学び直そうと思ったきっかけはなんでしたか?
宮坂さん「そうですね、もともと周りに外国人の方が結構いたんですけど、限界を感じていて。習わないと、もうこれ以上は上達しないなと思っていました」
ーーもともと全く話せなかったわけではなく、もう少し深く話せるようになりたいという感覚だったんですね。
宮坂さん「そうですね。アメリカに買い付けに行くこともあったので、買い物くらいはできるんです。音楽の話とか趣味の話なら、単語をつなげてなんとなく会話もできる。でも、もうちょっと深い話ができなかったんです。もっとそういう話をしたいなと思っていました」
宮坂さんにとって英語は、海外で困らないための道具だけではありませんでした。
自分の中にあるものを、もっと遠くの誰かに届けるために必要な言葉だったと感じました。
そんなタイミングで出会ったのが、AMORE考案者・小倉進太郎の英会話レッスンでした。
背中を押されるように、言葉が前に出ていく

宮坂さんが小倉のレッスンで印象に残っているのは、「説明を聞く時間」よりも「自分が話す時間」が圧倒的に多かったことです。
空港で外国人の友人を迎える。
久しぶりに友人と再会する。
京都の道を案内する。
そんな具体的なシーンが与えられ、その場で自分なら何を言うかを考え、英語で話していく。うまく言えなかった表現は、あとから言い換えやパターンで身につけていく。
ーー小倉とのトークでは特にどこが良かったと感じましたか?
宮坂さん「たくさん喋らされるというか、背中を押されるというか。どんどん後ろから押されるような感じでした。勢いをつけられるので、その勢いで喋る。そうすると、充実感があるんです。頭にも入ってくる感じがありました」
ーー他の英会話レッスンとは、喋る量が違ったんですね。
宮坂さん「そうですね。他は説明を聞いて、ちょっと喋って、順番に話して終わるような感じでした。説明が多かったと思います」
ーーシーン設定はどのようなものでしたか?
宮坂さん「たとえば、空港に外国人の友達を迎えに行く設定があって、出てきたところで喋る、みたいな。そこで“はい、どうぞ”と言われて、架空の状態で会話をするんです。熟語を言うところ、文章を言うところ、会話のロールプレイのようなところ、どれも自分が喋ることがメインでした」
英語を学ぶことは、文法を覚えることだけではありません。
自分の言葉で、相手に向かっていくことです。
宮坂さんが小倉のレッスンで受け取ったものは、英語の知識だけではありませんでした。
間違えても、まず話してみること。言葉にならなくても、相手に伝えようとすること。
その背中を押してくれる時間そのものが、宮坂さんにとってのアモーレでした。
京都の道を案内することは、土地への愛を渡すこと

英語を学ぶことで、宮坂さんの日常にも変化が生まれていきました。
京都には、留学生や長期滞在の外国人が多くいます。
宮坂さんは、英語でお寺や神社を案内したり、一緒にご飯を食べに行ったりする機会が増えていきました。
なかでも宮坂さんが好きだったのは、京都の古い道を歩きながら案内することです。
ーー小倉が「宮坂さんの散歩のルートがすごくいい」と言っていました。
宮坂さん「散歩が好きなんです。京都だったら、昔の道が残っているから、昔の人はこう通って行っていたんじゃないか、みたいなルートがあるんです。そういうふうに案内するのが好きですね」
ーーただ観光地を案内するだけではないんですね。
宮坂さん「あまり車の通らない良い道を選んで、そこで解説しながら歩くのが好きなんです。どこまで理解してもらえているかはわからないですけど、結構そういうことをしていました」
昔の人は、この道を通っていたのではないか。
この路地には、こんな時間の重なりがあるのではないか。
車の少ない道を選びながら、歩く速度で京都を伝えていく。
それは、観光ガイドに載っている情報を説明することだけではありません。
自分が本当にいいと思う道を、自分の足で歩き、自分の言葉で紹介することです。
そこには、宮坂さんの京都へのアモーレがあります。
英語が必要だったのは、ただ案内をするためだけではありません。
自分が愛している場所を、相手の記憶に残る形で手渡すためでした。
英語を話すことで、「もう一人の自分」が生まれる

宮坂さんは、英語を学ぶことで、自分自身を客観的に見る感覚が生まれたと語ります。
日本語では、感情がそのまま出ることがあります。けれど英語では、一度「どう言えば伝わるか」を考える。そのワンクッションがあることで、自分の好きなもの、やっていること、自分という人間の輪郭を、相手に伝わる形へと整理するようになったといいます。
ーー英語を学ぶ前と後で、ご自身にどんな変化がありましたか?
宮坂さん「自分のことを客観的に見て説明する視点ができたかもしれないです。自分のイメージとか、自分のキャラクターを自分で説明するのが、前よりうまくなった気がします。だから、面白がられることは増えたと思います。相手が同性でも異性でも」
ーー英語にする前の段階で、自分のことを整理する力がついたという感じでしょうか?
宮坂さん「そんな感じだと思います。英語で自分の話をするときに、自分の中に英語の自分のキャラクターみたいなものができるんです。英語の自分から見た自分、みたいな。自分を客観的に見るようになった気がします」
ーー日本語の自分とは、少し違う自分が出てくるんですね。
宮坂さん「英語で話す時って、ある意味、主観的じゃないというか。うまく話せないからというのもありますけど、別の人間が喋っているような感じがあるんです。日本語だと感情をダイレクトに言うけれど、英語だと一回考える時間がある。そのうちに、説明するための自分のキャラクターができてくる感じがあります」
これは、英語力の変化だけではありません。
自分を知る力の変化です。自分を説明する力の変化です。
そして、自分のアモーレを、相手に伝わる形に整える力の変化です。
好きなものを、ただ好きと言うだけではなく、なぜ好きなのかを伝える。
自分の仕事を、ただ説明するだけではなく、そこにどんな想いがあるのかを語る。
相手が何を求めているのかを聞き取り、その人に合った言葉で返す。
英語を学ぶことは、別の言語を覚えることだけではありません。
自分自身を、世界に向けてもう一度編集し直すことでもあるのです。
会話が生まれる場所に、アモーレは宿る

宮坂さんが考えるAMOREの魅力は、恋愛だけに閉じるものではありません。
友達をつくること。
人と仲良くなること。
会話を楽しむこと。
相手に興味を持ち、自分のことも伝えること。
そうした広い意味での人間的な魅力まで含めて、AMOREには大きな価値があると宮坂さんは捉えています。
ーーAMOREの英会話と聞いたとき、どんな印象がありますか?
宮坂さん「すごくいいと思います。ビジネス英語って幅広いし、全部勉強という感じになるんですけど、友達をつくりたいとか、恋愛のためとか、そういうところから始めると、自分の得意なことから入れると思うんです」
ーー自分の好きなものから入れると覚えが早い、ということですか?
宮坂さん「そうです。自分の得意なところだと、単語も覚えやすいんです。その単語の周りの形容詞とか文法を覚えていけば、あとは自分の好きな単語を入れていける。共通の話題がある外国人とだったら、ビジネスよりも早いと思うんですよね」
ーーAMOREを、恋愛だけでなく、人として愛される力のように捉えると広がりますね。
宮坂さん「そうですね。恋愛対象だけでなく、友達づくりも含めて、広い意味で人から愛される、人気者になるという意味で捉えれば、すごく健全でいいと思います。友達はたくさんいた方が実際に恋愛の可能性も広がると思いますし、人としてのメリットも大きいですよね」
好きな単語は、覚えやすい。
好きな話題は、話したくなる。
好きな場所は、案内したくなる。
だからこそ、会話は続いていきます。
町で出会った人と友達になる。
飲み屋で気さくに話す。
観光地ではなく、自分が好きな場所をすすめる。
「それなら、ここがいいと思う」と、自分の感覚で提案する。
それは、英語を話しているだけではありません。
相手の時間を最大限楽しくしようとするアモーレです。
会話が盛り上がるとは、相手と自分の興味が重なること

宮坂さんは、英語を話す楽しさを「会話が続くこと」として語ります。
一方的に言いたいことを言うだけでは、会話は生まれません。
一般的な話題を無難に話すだけでも、心は動きません。
大切なのは、自分しか伝えられない話を持っていること。
そして、相手が何を求めているのかを聞き取ることです。
ーー会話が盛り上がると、嬉しくなりますか?
宮坂さん「そうですね。会話が続くと面白いんです。笑いを取れたりすると、やっぱり嬉しいというか」
ーー盛り上がる時と、盛り上がらない時の違いは何だと思いますか?
宮坂さん「単純に、共通の興味があるかどうかだと思います。話題の中に共通の興味があれば、話が深くなっていく。あとは、お互いに興味があるかどうかも大事かもしれないですね」
ーーたとえば、観光案内でも、ガイドに載っている情報だけではなく、自分が本当にいいと思うものを話すことが大事なんですね。
宮坂さん「そうですね。ラーメン屋さんの話でもいいと思うんです。ガイドに載っていないけれど、地元の人にはこういうラーメンが好まれるとか、そういう話がちゃんとできたらいいなと思います。本当にささやかなことでいいんです。ここに行ってみたらいいんじゃないかとか、一般的ではない観光地をおすすめするとか」
ーー相手が何を求めているのかを聞く力も必要ですね。
宮坂さん「そうですね。相手がどういうものを望んでいるのかを聞き取りつつ、それならこういうのがいいんじゃない、と言えることが大事だと思います」
ここに、宮坂さんの考える英語の必要性があります。
英語は、正解を言うためだけのものではありません。
相手に合わせて、自分の引き出しを開くためのものです。
その人が知りたいことを聞き取り、自分が愛している場所や文化を、相手に届く形で手渡すためのものです。
能登で、壊れたものの中から未来を見つける

現在、宮坂さんは能登の震災復興支援にも関わっています。
壊れた家を直す。小屋のような場所をつくる。
解体される家から、まだ使えそうな材料を取り出す。
ボランティアが泊まれる場所や、支援者が集まれる場を支える。
それは、建物をつくる仕事だけではありません。
人が集まる場所をつくる仕事です。
失われたものの中から、次につながるものを見つける仕事です。
ーー今は能登で、どんな活動をされているのでしょうか?
宮坂さん「能登の震災復興の支援活動をしています。仮設住宅をつくるというよりは、支援者の支援が多いです。泊まるところも少ないので、壊れた家を直したり、新しく小屋のようなものを作ったり。古い解体する家から、使えそうな材料を取り出して、直したりもしています」
ーーボランティアさんたちの場をつくるような活動でもあるんですね。
宮坂さん「そうです。建てるだけではなくて、コミュニティをつくるようなことも結構好きなんです」
ーー京都でも、そういう場づくりはされていたんですか?
宮坂さん「京都ではリフォームの仕事がメインでしたが、木工やDIYのワークショップもやっていました。みんな楽しくやってくれて、結構盛り上がるんです」
京都でも、宮坂さんはリフォームの仕事に加え、木工やDIYのワークショップを行ってきました。そこでも大切にしていたのは、ものをつくることだけではありません。
人が集まること。手を動かしながら会話が生まれること。知らなかった人同士が、同じ時間を共有すること。
宮坂さんの仕事には、いつも「場をつくる」感覚があります。
木を扱うこと。
道を案内すること。
英語で話すこと。
復興の現場に関わること。
それぞれは別々の活動に見えるかもしれません。けれど、その中心にはいつも、人と人をつなぐアモーレがあります。
小倉進太郎という考案者へのアモーレ
宮坂さんと小倉進太郎の関係は、英会話の先生と生徒という関係だけではありません。
英会話レッスンをきっかけに出会い、その後も語学堂の設置や解体、能登での合流など、さまざまな形で関係が続いています。今では、友人であり、互いの活動を支え合う存在でもあります。
ーー小倉とは、どんなところが付き合いやすいと感じますか?
宮坂さん「視点が面白いし、行動力があるんです。前向きで、今まで世の中になかったことをやってくれそうな感じがある。話していて面白いんです。思想が独特なんですけど、ぶっ飛びすぎていないというか、できそうな気がしてくる。手助けできるならしてみたい、力になりたいと思わされます」
ーー宮坂さんのお仕事にも、新しいものを形にしていく感覚がありますよね。
宮坂さん「そうですね。今までより少し良くしたものを世に出したい、というところは共有しているかもしれないです。もっとこうだったらいいのに、ということをやってみる感じですね」
これは、単なるサービス考案者への評価ではありません。
小倉進太郎という人間に対する、宮坂さんのアモーレを感じました。
宮坂さん自身も、「今までより少し良くしたものを世に出したい」という想いを持っています。もっとこうだったらいいのに、と思うことを形にしてみる。その姿勢は、AMOREが大切にしている思想とも重なります。
AMOREは、英語を教えるサービスだけではありません。
人の中にある想いを、世界に届く形へ変えていくためのメソッドです。
英語は、アモーレを世界へ届けるためにある
宮坂さんの物語が教えてくれるのは、英語の必要性とは、資格や点数のためだけにあるものではないということです。
自分の仕事を、相手に伝えるため。
自分の土地を、世界に開くため。
自分の文化を、誰かの記憶に残すため。
自分の中にあるアモーレを、言葉にして届けるため。
ーー今、どんな人にAMOREのような英会話をおすすめしたいですか?
宮坂さん「昔よりも英語を話したい人は増えていると思います。インバウンドも増えているので、上達するものならやりたいという人は多いと思うんです。ただ、普通のレッスンだとかなり頑張らないと上達しない。そういう意味では、すごくいいと思います」
ーー特にスピーキングに向いているという感覚ですか?
宮坂さん「そうですね。スピーキングはみんな躊躇してしまうし、言葉が出てこないと思うんです。テストのためというより、スピーキングに関してはすごくおすすめだと思います」
ーー人にモテる・愛されるためには、コミュニケーションが大切ですもんね。
宮坂さん「そうですね。外国人の方も、日本人の友達が欲しいと思うんです。飲み屋さんで話せるような英語は、ビジネス英語とは違う。気さくな日常会話ができるようになることは、町で友達になることにもすごく合っていると思います」
京都の路地を歩きながら、土地の記憶を語る。
能登で、壊れたものの中から次に使えるものを見つける。
人が集まる場所をつくり、会話が生まれる場を支える。
宮坂さんの挑戦には、確かに世界へ届く力があります。
世界に挑戦するとは、大きな舞台に立つことだけではありません。
自分が愛してきたものを、誰かに伝えようとすること。
自分の地域や文化に宿る価値を、世界の人にひらいていくこと。
そして、その一つひとつの会話の中に、アモーレを込めること。
京都の道であり、木の手触りであり、能登の復興であり、人と人が出会う場そのものです。
そこにあるのは、世界へ向かうための英語。
そして、世界へ届けるためのアモーレです。


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